あなたの財産を守る、活かす、遺す。北九州市で家族信託なら橋本裕教司法書士事務所

信託の基本

/託とは?
 まず信託を理解するために簡単な事例を設定しましょう。

     
  • 死期が近いおじいさんが孫の太郎のために500万円あげたいと思っている。
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  • しかし太郎はまだ1歳だし、500万円全額を直接与えることは管理の問題もあり難しいと考えている(例えば太郎の母親が浪費家であり、太郎に直接お金を渡すと太郎の母親がすべて消費してしまう危険があるような場合を想定してください)。
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  • このような場合おじいさんは太郎のために信託を設定することができる。おじいさんは自分の親友に500万円渡し、管理・運用させ、太郎が一定の年齢になった時から毎年50万ずつ教育費として給付するように指示した。

⊃託の当事者
 おじいさんのように財産を託す人を委託者、親友のように信頼されて財産を託される人を受託者、太郎のように利益を受ける人を受益者、といいます。
 ※ちなみに受益者が信託行為に定められた一定の給付を受け取ることができる権利(それを確保するために一定の行為を受託者に対して請求できる権利を含みます。)を受益権といいます。

信託財産
 この場合おじいさんが親友に渡す500万円を信託財産といいます。金銭、不動産、株式など第三者に移転可能で金銭的価値を有するものはすべて信託財産になりえます。

た託の目的
 この場合、信託の目的は「太郎の教育資金の支援」ということになります。この信託の目的は委託者がそもそも信託を設定するに至った動機のことで、信託の存在理由ともいえるものです。受託者である親友は信託の目的である「太郎の教育資金の支援」ということを常に念頭に置いて、託された財産を管理していかなければなりません。仮に太郎が遊興費の目的で信託財産を使いたいと申し出ても親友は太郎の申し出を拒否することができます。それは信託の目的に反するからです。
 その他家族信託の目的としては、「(高齢の妻や障害のある子といった)受益者の生活の支援」「先祖代々の不動産の円滑な管理・承継」「家業である事業の円滑な承継及び後継者の育成」といったように、それぞれの事情に応じて柔軟に定めることができます。

タ託行為(信託の設定方法)
 信託を設定する行為を信託行為といいます。通常、契約や遺言によって信託を設定します。上記の事案では、おじいさんと親友の契約によって信託を設定しました。

まとめ
 ・信託とはある人(委託者)が信頼できる人(受託者)に自己の財産を託して、あらかじめ定めた信託の目的に従ってその財産を管理・処分・活用してもらう制度です。そしてその中で託された財産やその運用によって生じた利益を特定の人(受益者)に給付してその目的を達成させるものです。
 ・信託を設定する方法は契約による方法(信託契約)や遺言による方法(遺言信託)などがあります。

自益信託と他益信託

信託には委託者、受託者、受益者の三人の登場人物で出てきますが、委託者と受益者が同じ人間でも構いません。例えば自己の財産を財産運用のプロに信託して運用してもらい、そこから生じる利益を受け取る場合を考えてください。これを委託者自らが利益を得るという意味で自益信託といいます。逆に先ほどの例のように、おじいさんが親友に財産を託して、そこから生じる利益を委託者であるおじいさんではなく、太郎が受け取る場合もあります。このように委託者と受益者が異なる場合、委託者以外の第三者が利益を得るという意味で他益信託といいます。他益信託には資産の贈与類似の機能があります(受益者が新たに獲得するのは資産そのものではなく、そこから生じる便益としての受益権ということになります)。

家族信託と隣接・関連する制度

ここでは家族信託に隣接・関連する制度をご紹介します。相談者様の個々の事情に応じて以下の制度を利用することが最も問題解決に資する場合もあります。また家族信託と併行して利用する場合もあります。

\年後見(法定後見)
 判断能力の低下により契約や財産管理等ができなくなった高齢者、障害者のために家庭裁判所に後見人を選任してもらい、その後見人が判断能力の低下した本人に代わって財産管理・身上監護を行い、本人の生活を支援し守るという制度です。本人が亡くなるまで支援は続きます。

任意後見契約
 自分が元気なうちに、将来自分の判断能力が低下して財産管理等がうまくできなくなった場合に備えて、自分の信頼できる人に財産管理・身上監護を行ってもらうように契約しておく制度です。実際に判断能力が低下した段階で信頼できる人が後見人に就任し、本人のための財産管理・身上監護を行うという仕組みになっています。,寮年後見(法定後見)と機能は類似はしますが、後見人になってもらう人を自分で選んでおけることや自分の希望する財産管理や身上監護の方針を伝えておくことができるので、より本人の希望に沿った老後の安心を設計することができます。

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 自分が亡くなった後の遺産を誰にどのように承継するかについて遺言によって意思表示しておくことができます。一般的には自分の亡くなった後の相続人間の相続紛争を防いだり、相続人でない第三者に遺産を承継させたい場合に有効な手段といえます。大きく自筆証書遺言と公正証書遺言がありますが、公証人が関与する公正証書遺言の方が安全性・確実性・信頼性が高いといえるでしょう。

せ犖綮務委任契約
 葬儀・埋葬・永代供養などの亡くなった後の事務を行ってもらうために、事務処理をしてくれる第三者との間で死後事務委任契約を締結しておくことができます。

事務所