あなたの老後やあなたの家族の安心のために。北九州市で成年後見なら橋本裕教司法書士事務所

任意後見

自分たち夫婦には子供がおらず、将来自分たちが認知症になった場合に自分たちを世話してくれる人を頼めないだろうか。

<回答>
 お一人さま、子供のいないご夫婦は老後の備えが大切となります。遺言、任意後見契約、死後事務委任契約※の3点セットを元気なうちに作成・締結しておきましょう。任意後見契約においては、信頼できる親族・友人がいる場合にはその親族・友人に任意後見人への就任をお願いすることができますし、そういった親族がいない方は司法書士等の法律専門職に頼むことも出来ます。
※死後事務委任契約とは、本人が第三者に対し、亡くなった後の諸手続、葬儀、納骨、埋葬に関する事務に関しての代理権を付与して、死後事務を委任する契約をいいます。

施設の入所を考えているが、入所にあたっては身元保証人を求められている。自分には身元保証人になってくれるような親族も知人もいない。

<回答>
 施設によっては身元保証人がなければ入所ができないというところもあるようです。このような場合に、司法書士とあなたが任意後見契約を締結しても、その司法書士があなたの身元保証人になることはできません。しかし、いざという時に任意後見人が就任してくれるなら安心だということで、身元保証人がなくても施設側が入所を認めてくれることもあります。あきらめずに施設と話し合ってみましょう。

法定後見

認知症の親の施設費を支払うために親の定期預金を解約しに行ったところ、金融機関から本人でなければ定期預金の解約手続きは出来ないと言われた。
認知症の親に代わって保険金の申請・受領の手続きをしようとしたところ保険会社から本人でなければ手続きができないと言われた。

<回答>
 最近は銀行や保険会社も本人確認や意思確認に厳格になってきています。本人の配偶者や子供だからといって簡単には手続きの代行は認めてくれません。一部保険会社はあらかじめ被保険者が代理人を指定しておけば代理人が保険を請求できるという指定代理請求制度を認めているようですが、これも被保険者が元気なうちに代理人を指定しておく必要があり、被保険者が認知症になった後にはどうしようもありません。このような場合は家庭裁判所に後見人の選任を申し立て、後見人が選任された後に、後見人から預金の解約や保険の払い戻しの手続きをしてもらうということになります。

認知症の親が施設に入所することになり、自宅に戻る見込みもないので、親名義の自宅を売却して施設費の支払い等にあててあげたいと思うのだが、不動産業者から本人の判断能力がないためこのままでは不動産の売却ができないと言われた。

<回答>
 不動産の売却は、不動産の所有者が判断能力を欠く場合には行うことができません。本人が元気な時に売りたいと言っていたとしても、今となっては確認のしようがありません。 このような事態に備えて本人が元気なうちに売却予定の不動産を自分の子供に信託しておくという手法があります(詳しくは当事務所の家族信託特設ウェブサイトをご覧ください)。しかし既に認知症になった後にあっては、家庭裁判所に本人のために後見人の選任を申し立て、後見人が選任された後に、後見人が不動産の売却をするということになります。 なお自宅不動産の売却するには、後見人選任後に家庭裁判所の許可を得る必要があります。

父が亡くなったため遺産分割協議がしたいが、相続人の一人である母が認知症であるため遺産分割協議ができず、相続手続きが進まない。

<回答>
 遺産分割協議にあたっては相続人全員の合意が必要となります。仮に相続人の一人が認知症等により協議に参加することができない場合は遺産分割協議は成立しません。そのような場合、判断能力が低下した相続人のために後見人の選任を申し立て、後見人が選任された後に、後見人を交えて相続人全員で遺産分割協議を行う必要があります。
 なお後見人は遺産分割協議にあたっては法定相続分以上の財産の取得を求められます。上記の事例では父の相続に関して母は法定相続分が2分の1であるので、父の遺産から2分の1以上の財産を取得することが原則として必要になってきます。

知的障害のある子供がおり、今まで自分が世話してきたが、自分も高齢であり、もし自分に何かあった場合、残された子供の面倒を誰が見てくれるのか不安である。

<回答>
 上記のような「親亡き後の問題」は高齢化社会を迎えた日本で今後増加していくことが予想されます。解決方法は色々あると思いますが、後見制度を利用した例をご紹介しましょう。まず知的障害のある子供のために法定後見の申し立てを行います。その際に後見人として親と司法書士の複数後見を希望します。親が元気なうちは親が中心となって後見業務を行えばよいでしょうし、もし親に何かあったなら、速やかに司法書士にバトンタッチできます。親の方は司法書士と任意後見契約を結んでおきましょう。仮に親が認知症になっても、すみやかに司法書士が任意後見人に就任して親の財産管理・身上監護を行うことができます。

身寄りのない施設入居者がいるが、最近認知症の症状がみられるようになった。このまま認知症が進み、本人が自分で財産管理や社会的手続きを行えなくなることが予想される。また本人が亡くなった後の葬儀や施設の退去手続きはどうすればいいのだろうか。

<回答>
 本人のために成年後見人を選任することがよいと思われます。身寄りがなく申し立てに協力してくれるような親族がいない場合には、司法書士等の援助を受けながら本人が後見の申立てをするとよいでしょう。認知症の初期段階であれば本人申立ても十分に検討に値します。
 また本人の亡くなった後の葬儀や施設の退去手続きは「死後事務」と呼ばれ、本来は本人の相続人や親族がなすべき仕事です。あくまで成年後見人の仕事は生きている間に本人の生活や財産を守ることです。しかし本人に身寄りがないような場合にも成年後見人が「死後事務」を一切行えないとなると不都合が大きいため、昨今民法が改正され、家庭裁判所の許可を得ることを条件として、成年後見人にも一定の「死後事務」を行う権限が認められるにようにました。

判断能力が十分でない高齢者や障害者の方が同居の親族から身体的虐待や経済的虐待を受けている。

<回答>
 高齢者や障害者の方の虐待の対応にあたっては、福祉、医療、自治体の関係者の皆様が日々色々とご苦労されていると思いますが、虐待事案の防止策の一つとして弁護士、司法書士といった法律専門職の成年後見人の選任も有効ではないかと考えています。後見人による財産管理が経済的虐待に有効なのは言うに及ばないことですが、法律専門職の後見人が選任されたということだけでも虐待している家族に一定のプレッシャーになるものと思われます。

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